今週の野球

今週の野球は大谷翔平について

野球好きの友人から送られたテキストメッセージで、2017年12月8日は目が覚めた。

夜明けまで仕事をしていたが、英語で書かれたメッセージの内容を見て眠気が吹き飛んだ。

「You got your wish. Ohtani to the Angels.(君の願いが叶ったね。オオタニがエンゼルスへ)」

ベッドから飛び出してニュースサイトやツイッターを見ると、確かに地元の何人かの野球記者たちが速報を流していた。

私はすぐに上司であるオレンジ・カウンティ・レジスター編集長にテキストを送り、エンゼルス番記者のサポートなど、できることは何でもすると伝えた。

メジャーの新天地で迎える2018年シーズンぬ向け、自主トレーニングに励む大谷翔平=2018年1月5日、千葉県鎌ケ谷市【時事通信社】

レジスターは、エンゼルスが本拠地を構えるカリフォルニア州オレンジ郡の地元新聞社。オフィスはエンゼルスの本拠地エンゼル・スタジアムの向かいにあり、私の席からは球場が見える。同僚は、ほぼ全員がアメリカ人。私はそこで働く唯一の日本人で、報道記者として政治や文化、調査報道などの記事を英語で書いている。

編集長には、大谷選手が候補を7球団に絞った時から、もしエンゼルスに来ることになったら取材を手伝いたいと声をかけておいたが、彼を含めてオフィスの野球好きたちは、「まさかないだろう」という反応だった。

というのも、野球記者たちの間では、当初はヤンキースやレッドソックスなど東海岸の名門、希望球団が絞られてからは、日本や日本ハム球団とつながりが深いマリナーズやパドレスが本命と見られていたからだ。

移籍発表の数日前には、レジスターのコラムニストが、「オオタニがエンゼルスを選ぶなんてちょっと出来過ぎだよね?」という見出しの記事を書いた。

それだけに、私にとって大谷選手の決断は驚きだった。

急きょレジスターでは、翌日の一面とスポーツ面で大谷選手の特集を組むことになり、私も現地に住む日本人の喜びの声を記事にした。

オレンジ郡での大谷フィーバーの幕開けであった。